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        茶の道を究める為に参考にしてください



 私の師匠であった故三枝宗栄先生は全て覚えていてその稽古の時にあった一首を詠んでくれました。




                     写真1利休百首扇子




    1. その道に入らんと思う心こそ我身ながらの師匠なりけれ



    2. 習ひつつ見てこそ習へ習わずに善し悪し言ふは愚なりけり



    3. 志深き人には幾たびも憐れみ深く奥ぞ教ふる



    4. 恥を捨て人に物問ひ習ふべし是ぞ上手の基なりける



    5. 上手には好きと器用と功積むとこの三つ揃ふ人ぞ能くしる



    6. 点前には弱みを捨ててただ強くされど風俗いやしきを去れ



    7. 手前には強みばかりを思ふなよ強きは弱く軽く重かれ



    8. 何にても道具扱ふ度ごとに取る手は軽く置く手重かれ


    9. 手前こそ薄茶にあれと聞くものを 相になせし人は誤り



    10. 濃茶には手前を捨てて一筋に服の加減と息をもらすな



    11. 濃茶には湯加減熱く服は尚ほ泡無きやうに固まりも無く



    12. とにかくに服の加減を覚ゆるは濃茶度々点てて能く知れ



    13. よそにては茶を汲みて後茶杓にて茶碗の縁を心して打て



    14. 中継は胴を横手にかきて取れ茶杓は直におくものぞかし



    15. 棗には蓋半月に手をかけて茶杓を円く置くとこそ知れ



    16. 薄茶入蒔絵彫物文字あらば順逆覚え扱ふと知れ



    17. 肩衝は中次とまた同じ事底に指をばかけぬとぞ知れ



    18. 文琳や茄子丸壺大海は底に指をばかけてこそ持て



    19. 大海をあしらふ時は大指を肩にかけるぞ習ひなりける



    20. 口広き茶入れの茶をば汲むと言ふ狭き口をばすくうとぞ言ふ



    21. 筒茶碗深き底よりふき上り重ねて内へ手をやらぬもの



    22. 乾きたる茶巾使はば湯は少しこぼし残してあしらふぞよき



    23. 炭置くはたとへ習ひに背くとも湯のよくたぎる炭は炭なり



    24. 客になり炭つぐならばその度に薫物などはくべぬ事なり



    25. 炭つがば五徳挟むな十文字縁をきらすな釣合を見よ



    26. 焚え残る白灰あらば捨て置きてまた余の炭を置くものぞかし



    27. 崩れたるその白灰をとりあげて又たきそへる事はなきなり



    28. 炭置くも習ひばかりにかかはりて湯のたぎらぬ炭は消え炭



    29. 風炉の炭見ることはなし見ぬとても見ぬこそ猶も見る心なれ



    30. 客になり風炉の其うち見る時に灰崩れなん気づかひをせよ



    31. 客になり底取るならばいつにても囲炉裡の角を崩し尽すな



    32. 墨蹟をかける時にはたくぼくを末座の方へ大方はひけ



    33. 絵の物をかける時にはたくぼくを印ある方へ引きおくもよし



    34. 絵掛けものひだり右向きむかふ向き使ふも床の勝手にぞよる



    35. 掛物の釘打つならば大輪より九分下げて打て釘も九分なり



    36. 床にまた和歌の類をば掛けるなら外に歌書をば荘らぬと知れ



    37. 外題あるものを余所にて見るときは先づ外題をば見せて披けよ



    38. 品々の釜によりての名は多し釜の総名鑵子とぞいふ



    39. 冬の囲炉裏縁より六七分高く据えるぞ習ひなりける



    40. 姥口は囲炉裏縁より六七分低く据えるぞ習ひなりける



    41. 置き合せ心をつけて見るぞかし袋は縫目畳目に置け



    42. 運び点て水指置くは横畳二つ割にて真ん中に置け



    43. 茶入又茶筅のかねをよくも知れあとに残せる道具目当に



    44. 水指に手桶出さば手は横に前の蓋取り先に重ねよ



    45. 釣瓶こそ手は竪におけ蓋取らば釜に近づく方と知るべし



    46. 余所などへ花を贈らば其花は開きすぎしはやらぬものなり



    47. 小板にて濃茶を点てるば茶巾をば小板の端に置くものぞかし



    48. 喚鐘は大と小とに中々に大と五つの数を打つなり



    49. 茶入より茶掬ふには心得て初中後掬へそれが秘事也



    50. 湯を汲むは柄杓に心つきの輪のそこねぬやうに覚悟して汲む


    51. 柄杓にて湯を汲む時の習には三つの心得あるものぞかし



    52. 湯を汲みて茶碗に入るる其時の柄杓のねぢは肱よりぞする



    53. 柄杓にて白湯と水とを汲む時は汲むと思はじ持つと思はじ



    54. 茶を振るは手先を振ると思ふなよ臂より振れよそれが秘事なり



    55. 羽箒は風炉に右羽よ炉の時は左羽をば使ふとぞ知る



    56. 名物の茶碗出でたる茶の湯には少し心得かはるとぞ知れ



    57. 暁は数寄屋のうちも行燈に夜会等には短檠を置け



    58. ともしびに陰と陽との二つあり暁陰に宵は陽也



    59. 燈火に油を注がば多く注げ客にあかざる心得と知れ



    60. いにしへは夜会等には床の内掛物花はなしとこそきけ



    61. 炉のうちは炭斗瓢柄の火箸陶器香合ねり香としれ



    62. 風炉の時炭は菜籠にかね火箸塗り香合に白檀をたけ



    63. いにしへは名物等の香合へ直ちにたきもの入れぬとぞきく



    64. 蓋置きに三つ足あらば一つ足前に使ふと心得ておけ



    65. 二畳台三畳台の水指は先づ九ツ目に置くが法也



    66. 茶巾をば長み布幅一尺に横は五寸のかね尺と知れ



    67. 袱紗をば竪は九寸横幅は八寸八分かね尺にせよ



    68. うす板は床かまちより十七目または十八十九目に置け



    69. うす板は床の大小また花や花生によりかはるしなしな



    70. 花入の折釘打つは地敷居より三尺三寸五分余もあり



    71. 花入に大小あらば見合せよかねをはずして打つがかねなり



    72. 竹釘は皮目を上に打つぞかし皮目を下になすこともあり



    73. 三つ釘は中の釘より両脇と二つわりなる真ん中に打て



    74. 三幅の軸をかけるは中をかけ軸先をかけ次は軸もと



    75. 掛物を掛けて置くには壁付を三四分すかしおく事ときく



    76. 時ならず客の来らば点前をば心は草にわざをつつしめ



    77. 花見よりかへりの人に茶の湯せば花鳥の絵をも花も置くまじ



    78. 釣船はくさりの長さ床により出船入船浮船と知れ



    79. 壺などを床に飾らん心あらば花より上に飾り置くべし



    80. 風炉濃茶必ず釜に水さすと一筋に思ふ人はあやまり



    81. 右の手を扱ふ時はわが心左の方にあるとしるべし



    82. 一点前点るうちには善悪と有無の心わかちをも知る



    83. なまるとは手続き早く又遅く所々のそろはぬを言う



    84. 盆石を飾りし時の掛物に山水などはさしあひと知れ



    85. 板床に葉茶壺茶入品々をかざらでかざる法もありけり



    86. 床の上に籠花入を置く時は薄板などはしかぬものなり



    87. 掛物や花を拝見する時は三尺程は座をよけてみよ



    88. 稽古とは一より習ひ十を知り十よりかえるもとのその一



    89. 茶の湯をば心に染めて眼にかけず耳をひそめて聞くこともなし



    90. 目にも見よ耳にもふれよ香を嗅ぎてことを問ひつつよく合点せよ



    91. 習ひをばちりあくたぞと思へかし書物は反古腰張にせよ



    92. 茶を点てば茶筅に心よくつけて茶碗の底へ強くあたるな



    93. 水と湯と茶巾茶筅に箸楊枝柄杓と心あたらしきよし



    94. 茶はさびて心はあつくもてなせよ道具はいつも有合にせよ



    95. 釜一つあれば茶の湯はなるものを数の道具をもつは愚かな



    96. かず多くある道具をも押し隠し無きがまねする人も愚かな



    97. 茶の湯には梅寒菊に黄葉み落ち青竹枯木あかつきの霜



    98. 茶の湯とはただ湯を沸かし茶を点てて飲むばかりなる事と知るべし



    99. もとよりもなき古の法なれど今ぞ極る本来の法


      100 規矩作法守りつくして破るとも離るるとても本を忘るな






 私が昔、師匠に{茶の湯とはただ湯を沸かし茶を点てて飲むばかりなる事と知るべし}ですねとと言ったところ ただ湯を沸かすことでも釜の扱い・手入れ灰型・炭手前などたくさんの事を学んでいなければなく、すべて知った上で謙虚に湯を沸かし茶を点てることが出来るには大変なことです。そしておもてなしの心を養わなければいけないですよと言われました。茶の湯とはおもてなしの心や感謝の心を研きその中でいろいろな作法を学んでいくものすごい奥が深いものだと思います。

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